知識について

たまに知識はいらない、という人がいます。しかし、例えば漢字を書く機会というのはスマートフォンやパソコンが普及した現代においてもありますし、足し算引き算はできないと恥をかくこともあるでしょう。知識はいらない、調べれば出るという人は、自分の事は棚に上げていっているのだと思います。

何を言いたいかといいますと、例えば、大学の研究者、例えば数学の整数の研究をしている研究者が整数とは、とかいちいち調べないでしょう。微分積分を研究に使う人は、∫の意味をいちいち調べないでしょう。例えば、プログラマがいちいちプログラミングの仕方を調べていたら、多分一日でくびですし、心臓外科医が心臓の左心房の位置はとかいちいち調べていたら、と考えると恐ろしいです。

私たち人間は言語を操ります。言語は記憶しておかなければ出ませんし、言うなれば言語も知識です。自分は仕事をしていながら、知識が必要ないなどという人は私は信用しません。何か裏があるのでは、と勘繰ってしまいます。

また、ある程度難しいような記憶とか、知識とかを身に着けるにはやはり小さいうちからの訓練が必要だと考えます。例えば、子供の時から高校生までほとんど勉強せず、下から数えたほうがいいというくらいの成績の子が高校3年生になって東大でしかやっていない研究をしたい、と思ったときに大抵の場合無理です。ですから、私は将来の選択肢を広げるためにも勉強というのはしたほうがいいと考えます。

たとえば、音楽家の家庭に生まれ、親が音楽家で自分も音楽家になりたい、という人は音楽中心でいいかもしれませんが、そのような場合でも将来の選択肢は少ないです。

したくない宿題もしたほうがいいでしょう。小さいころからしないと習慣になりません。勉強できる人の多くは勉強が好きではないか、と思います。好きになるにはそれによる成功体験、すなわち試験で100点を取るとかいうのも必要だと思います。

お前は何で若者に勉強しろという?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私は日本人に昔みたいな元気を取り戻してほしいのです。少子化、経済の低迷も日本人に自信がなくなったことも一つの原因ではないか?と思うからです。私もどこかの大学にいずれ再入学します。皆さんも勉強を頑張りましょう。

それではまた。